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国民健康・栄養調査報告から見た所得と健康志向の関係
厚生労働省が出している国民健康・栄養調査報告に所得と健康志向を紐づけるような情報が見つかりました。
同資料の年齢別の世帯年収を見ると、高齢者(60歳以上)ほど200万円以下の層が増えています。これは定年退職により仕事に行かなくなった人が増えているからと予想できます。仕事に行っている人と行っていない人では健康に対する捉え方も違うであろうため、今回の傾向を見る上では200万円以下は除外して考えます。
それぞれの結果について考察します。(人数ではなく、推定値を元に考えました。)
- 運動
ほとんど差が無いのは意外でした。 - 喫煙率
金をかけて健康を害するものを低所得層が好むのは不思議。高所得層なら治療費も有るだろうけど、喫煙率は少し低いです。 - 飲酒
高所得層は高級なお酒を飲むのかもしれません。なので、量やアルコール度数とは関係ないということでしょう。 - 睡眠
出典は忘れましたが、高所得の人ほど時間に余裕が有っても勉強に費やす時間が長いと聞きました。また、単純に労働時間が長いのかもしれません。年収が高いであろう会社経営者は労働基準法の適用外で、稼働時間に制限が無かったはずなので。 - 健診等
これに差がある原因が判りませんでした。
サラリーマンや公務員は、会社側に法律で健康診断の受診を義務付けているので、所得とは直接的に関係が無いと思っていました。
義務付けられていない職場に勤めている人がどれだけ多いかに寄るのかもしれません。 - 体型
低所得層は安く食べられる炭水化物の摂取量が多いので、多少は納得出来る現象です。
ただし、これは意識である程度どうにかできる問題だと思っています。ウチの妻は学生時代、節約のためにもやしと鶏むね肉を多めに接種して痩せたとの事です。栄養バランスを気にするのは難しそうですが。 - 歯の本数
これは所得の高低とは直接的にはつながらない気がします。
所得が高い方が治療は出来るでしょうけど、治療は歯の調子が悪くなるからするものであって本数とは直接関係無いと思います。
磨けば歯の健康は維持できる話なので、意識の問題です。
この結果より、高所得層の人の方が若干健康に対する意識が高いと言えるでしょう。
高所得層に健康志向が高い人が多いのはなぜか?
先述の結果からなぜ高所得層ほど健康志向が高いのか考えてみました。
自分が経営者だったとして、病欠が多い人と少ない人、どちらの方が雇いたいか?と考えたら病欠が少ない人だと思います。なぜなら、仕事を突然休まない人の方が仕事を計画的に回せますよね?仕事には納品期限もあるので、納品先に迷惑をかけないように重要な仕事が回せなくなるのではないでしょうか?その結果、健康リスクが高い人には給料が高く出来ない、というケースもあるのでは?と考えられました。
歩かない人は体力低下により病気にかかりやすくなることが考えられるし、喫煙者は癌のリスク以外にも風邪を引いたときに治りにくいリスクも有ると聞きます。
高所得層は低所得層に比べて、上記の意識が求められる仕事をしている可能性も有りますし、病気により仕事を休んだ際の損失が大きい、というのもあるのでしょう。
ちなみに、私の職場はリモートが出来ないところなので、風邪をひくと周りに迷惑をかけないように休まないとなりません。その結果、稼働時間が減ると稼ぎが悪くなるからリーダーから叱られます。私の場合はそこまで頻繁に休まないから給料が下がるほどでは無いですが、経営者からの目線を考えたら病気にならない様、気を付けたいとおもいました。
健康志向が高いとお金がかかるのか?
必ずしも健康でいるためにお金はかかりません。
どちらかというと、知識と時間があれば解決できる部分が大きと思います。
挙げればキリが無いので、食事、運動、検査について書きます。
食事
楽に健康食を摂ろうとするからお金がかかるのです。
自炊でバランスの取れた食事を摂る分にはそこまでお金はからないのでは無いでしょうか。
参考までに、我が家は大人二人、幼児二人ですが、外食と米代を除く食費は毎月3万5千円程度です。
外食を含めても4万~5万円程度に収まっていると思います。
特別な食事は摂らなくても良いの?と思うかもしれませんが、ある程度栄養バランスを意識して接種していれば問題無いと思います。この辺は詳しく無いので感覚ですが・・・
ちなみに、中国産の野菜が怖いという人もいるかと思いますが、最近はそれほど問題は無いようです。厚生労働省が出している情報でも輸入品の危険性が低いことを示していました(知らなかった・・・)。
年齢を重ねるごとに基礎代謝(筋力)が下がるので、必要カロリーも下がる様です。厚生労働省の出している情報を見ると年齢ごとにエネルギー量は減っても他の栄養素はそこまで減ってないように見えるので、年齢ごとに炭水化物を減らすのがよさそうに思えました。
余談ですが、栄養バランスを考えて野菜ジュースを飲む人もいるかもしれませんが、甘さを出すために糖分を多めに加えてあったり、加熱してビタミンが壊れていたり、飲み物にする過程で繊維が破壊されていたりと、健康を意識して飲むものでは無くなっている物が多いようです。すべての野菜ジュースでこれが当てはまるとは言いませんが、購入する際は商品説明をよく読んでからの方が良いかと思います。
運動
お金をかけなくても出来る、というのは当然と言えば当然ですが・・・
フィットネスに行くからお金がかかるので、自宅で独学でやる分にはお金はかかりませんね。
最近ではyoutubeでもトレーニング方法が紹介されているので、気になる方は調べてみるのも良いでしょう。
ちなみに、体脂肪を減らす目的で運動をするのであれば、筋トレ+有酸素運動が効率が良いそうです。
「食事」で書いた通り、年齢を重ねると筋力が落ちるので、体が動かせなくならないように筋力を維持するのはやった方がよさそうですね。筋力が落ちないなら食事で摂取する炭水化物量はそこまで減らさなくても良さそうに思えました。食事の調整は体脂肪率見て考えるのがよさそうですね。
私は過去、ぽっちゃりだった時代、とにかく有酸素運動をしていたのですが痩せませんでした。その後、仕事の忙しさから食事量が減って痩せましたが、早くに筋トレの有効性を知りたかったですね・・・
検査
受けられる検査を受けたらキリがありません。
サラリーマンや公務員限定ではありますが、会社側で年1回の健康診断を行ってくれるので、その結果で+αの検査を受ければ良いと思います。
厚生労働省が企業に求めている基準だけでも受けておけば主要な大病の備えという意味ではかなり有効に思えます。
「がんが心配」という人もいますが、死亡率ベスト3についてザックリ調べた結果を以下に挙げます。
肺がん
節約を考えるのであれば検査以前にタバコ、やめましょう!喫煙者を否定するつもりは無いですが、喫煙は節約に不向きなので・・・
非喫煙者だけであれば胸部X線検査で診断します。健康診断でも有りますね。
喫煙者であれば、喀痰細胞診というのも受けた方が良いようで、数千円程度かかるそうです(保険診療3割負担の場合)。
タバコの吸う、吸わないで何倍も発がん率が変わってきます。タバコの購入と治療の両方に出費がかかるので、健康と節約を望むのであれば吸わないの一択でしょう・・・
検査キットでも調べることが出来るので、参考までに評価が高かった商品を載せます。
胃がん
代表的な検査は以下です。
- ピロリ菌検査
ピロリ菌が無ければほとんどかかりません(ストレスによるがんは低確率)。ピロリ菌の検査は会社で加入している保険組合によっては無料のところもあるそうです。個別で受ける場合は5千~1万円程度です(保険診療3割負担の場合)。簡易キットで採血するタイプも有り自宅で採って検査してもらう物もある様です。 - 胃部X線
X線は被爆のリスクがあり、早期のがんは発見しにくいようですが、胃カメラで見えない位置のがん発見が出来るそうです。以前は健康診断で一定年齢以上は義務とされていましたが、効果と被ばくの関係で見直された様です。費用は5,000~15,000円ほどらしいです(保険診療3割負担の場合)。 - 胃カメラ
検査にやや時間がかかりますが、早期の小さながんを発見でき、病変組織を採取しての検査も可能だそうです。値段も胃部X線と比べて高いですが、それでも15,000~20,000円ほどだそうです(保険診療3割負担の場合)。
ピロリ菌が無い場合、2~3年に一度くらい胃部X線や胃カメラの検査をすれば良いでしょう。胃部X線と胃カメラはどちらも一長一短があるため、検討の上受けて頂ければと思います。
なお、ピロリ菌は幼少時に感染しなければ、以降、ピロリ菌を接種しても体内で生存出来なくなるそうです。これからお子さんを作られる方は注意すればお子さんの胃がんを事前に予防することも可能ですね。
参考までに、ピロリ菌検査キットの評価が高かった商品を載せます。
大腸がん
ポリープを無くすことで未然に癌に変わるのを防ぐことが出来るそうです。
ポリープが癌に変わるには10年くらいかかるので、大腸カメラは5~10年に一度行けば充分。検査だけなら1万円もせず、ポリープ切除でも数万程度だそうです(保険診療3割負担の場合)。
40歳過ぎても1度もいった事が無ければ行ってみると良いでしょう。
ちなみに、私は健康診断の結果を受けて過去に大腸カメラを入れてポリープを摂ってもらったことがあります。健康診断の結果とポリープはおそらく無関係(痔持ち)ですが、年齢的(当時30代後半)にはポリープが多少出てきてもおかしくないとの事。
検査キットでも調べることが出来るので、参考までに評価が高かった商品を載せます。なお、おそらく切れ痔によって付着した血にも反応して、要検査となる可能性が有るのでご注意ください。
最後に
ここまで見てきて、現在健康な人が今後も健康に過ごすことを考えた時に必ずしも高所得である必要が無い事は判ったと思います。
他の記事でも書きましたが、ある程度の生活防衛資金があれば医療保険もいらないので、そこで浮いたお金で定期的な検査をしても良いと思います。また、検査を受けることで将来的な大病を予防できるのであれば治療費が浮いてお得と考える事も出来ますね。
人生100年時代を迎えようとしている状況を考えると、定年後の期間が相当長いものになるかと思います。
お金も必要ですが、健康があってこそ幸せな老後と言えるので、どちらも両立出来るよう賢く健康対策して頂ければと思います。
余談ですが、私は時々献血に行っています。
献血に行くのは、ボランティア精神という訳ではなく、無料で血液検査をしてくれるからです。年一回の健康診断でもある程度問題は無いとは思いますが、それとは別に検査しておけばそれはそれで良いかなと。ある程度健康状態の確認が出来ていれば、たまにはドカ食いしても大丈夫だよね!と思うことも出来ます。もっとも、血液検査以上に献血会場では無料でマンガ読んだりお菓子食べたり出来るから、というのが理由としては強いですが。
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